『新しい季節に向かって』 – 養魚場だより 2022年3月号

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こんにちは、淡水養魚場「白山堂」の坪田です。

立春、雨水と過ぎ、こちらはようやく雪が降りやみました。これから雪解けとともに少しずつ植物が顔を出してきて、また美しい季節がやってきます。

11月〜12月に採卵を終えた岩魚たちもすっかり回復し、優雅に泳いでいます。

春が待ち遠しくて待ち遠しくてたまりませんが
3m以上積雪があるので気長に待つことにします(笑)

まだまだ寒さが残る時期ですので、
ご自愛専一にお過ごしください。

◇◆◇今年の冬に考えていたこと◇◆◇

今年の冬、少し時間ができたこともあって、
4年目を迎えるにあたり今一度、
”なんのために事業をやっているか?”
というのを真剣に考えてみました。

あれこれと想いを巡らせたのですが、

やはり渓流魚のこと、そして渓流魚の食文化が
シンプルに好きということ、

そしてこれは綺麗事のように聞こえてしまうかもしれないのですが、

その大好きな渓流魚を通して、お客様の笑顔と
発見・感動のある食の時間をお届けしたい。

ここに尽きるのかなと思いました。

きっかけはなんだったのかというと、
こんな原体験があることに気づきました↓

テレビから流れるテレビ中継に
カランっとコップの氷が溶け落ちる音。

ギィギィと古びた作業椅子に座る男は
酔いが回ったのか、
もう半分寝かけている―。

父の晩酌には
いつも僕の知らない
おつまみがあった。

なにそれ?と子どもの僕が聞くと
「ん〜?これか、ちょっと食べてみぃよ?笑」
とニヤニヤ嬉しそうに差し出す。

ドキドキしながら頬張ると
口の中に未だ知らない味と食感が
広がっていく。

「わ!けどおいしい。何これ?!」

ははは!と笑いながら
「これはなぁ、」といって
料理の正体と背景を語る父。

僕はいつもそうやって
少しずつ、少しずつ
新しい、ちょっと背伸びした
魚の食べ方を知る。

ありきたりな日常だけど、
親から子へ、子から孫へ
食の文化が確かに繋がってゆく瞬間。

楽しくて、おいしくて
温かい時間。

こんな時間を、食卓を、届けたいのだと思います。

まもなく冬も終わりシーズンに入りますが、
この気持ちを大切に、また皆様の元へ
お届けできたらと思います。

2022.02.25

淡水養魚場「白山堂」
https://hakusando.co.jp/

◇◆◇あとがき◇◆◇

同じ白山で僕の同級生が家族で営んでいる”お豆腐屋さん”が通販を始めました↓

「とうふ伝好」さんの通販ショップ
https://denko-shop.raku-uru.jp/

店長の拓磨(たくま)くんは、もともとは金沢市の洋食屋さんで働いていたのですが、ご両親の大変な姿を見て白山に戻ってくることを決心、数年前にお店を継ぎました。

僕自身と同じような境遇で共感することも多く「力になりたいなぁ」と思い、今回立ち上げのお手伝いをしてきました。

たくさんの人に長く食べ愛されてきたこだわりの堅豆腐やおぼろ豆腐、お揚げなどをご自宅で楽しむことができます。

今の時期ならお鍋はもちろんですが、白山堂ではシンプルに豆腐の刺身にしたり、肉豆腐や味噌田楽にしてみたりして楽しんでいます。

厚揚げはフライパンで焼き目を入れて、大根おろしでさっぱりいただくのもよし、味付けしてトロロと一緒に食べるのも最高ですね^^

お店の運営との兼ね合いもあって〜3月31日までの期間限定なのでぜひチェックしてみてください♪

「とうふ伝好」さんの通販ショップ
https://denko-shop.raku-uru.jp/

岩魚はもちろんですが、白山には魅力的な食材がたくさんあります。ぜひ山里の味、楽しんでいただけたら嬉しいです◎

それではまた!

===
淡水養魚場「白山堂」/株式会社白山堂
〒920-2334 石川県白山市深瀬120
電話番号:076-256-7511
メールアドレス:info@hakusando.co.jp
URL:https://hakusando.co.jp

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